ペナン島で南京虫(ベッドバグ)

マレーシアにはコロニアル様式の建物が多く残っている。
世界遺産登録されたペナン島にも。
そんな時代の止まった建物に泊まってみたい。
安価に泊まれるとなれば尚更だ。
僕は世界遺産指定地域にある年季の入った宿に泊まることにした。
ここは数年前に見つけ、試しに一泊だけした事がある。
水シャワー付きのファンルーム。トイレは共同だった。
前回あてがわれた部屋は東側に窓が、西側に廊下へと繋がるドアがある。
風通しの良い部屋だった。
今回は南側に窓がある部屋なのだが、東側に廊下ヘと繋がるドアのある部屋だった。

風通しが若干悪いかなと感じてはいたが、他の部屋が空き次第移動すれば良いかと思い一泊する事にした。
夜中に腰周辺の激しい痒みで目が覚めた。
横っ腹辺りが無性に痒い。
熱帯夜も相まって気が狂いそうになるくらい痒い。
持っていた痒み止めを塗り付けてみたが全く効果がなかった。
なんとかして貰おうかと思い受付に行くが誰もいない。
仕方なく激しい痒みに襲われながら、少しはマシだろうと思われる椅子に座って夜明けを待った。
早朝、受付に行くがまだ誰もいない。
誰か来るのを待つのも煩わしく思った僕は、第2候補のクーラー付きの宿へと向かった。
幸いにもその宿は早朝からチェックイン出来た。
先ずは南京虫を撃退出来そうな防虫剤と軟膏を買い出しに行こう。
宿から近い一軒の薬の卸売り屋で、虫に刺された背中を見せる。
店員は笑いながらバグ!と一言言うと、シトロネラを練り込んだ軟膏を薦めてくれた。
軟膏は手に入れた。次は防虫剤だ。
スーパーマーケットで見付けた防虫剤はパラジクロルベンゼンを主成分とした強烈な匂いのする代物だった。
これをバックパックに突っ込み南京虫を追い出すつもりでいた。
この状態でハジャイの定宿に行くのは憚られる。
マレーシアの南京虫をタイに持ち込む訳にはいかないからだ。
予定を変更してペナンで痒みが治まるのを待った。
1週間近く掛かってようやく痒みがマシになってきた。咬まれた痕はしばらく残る。

教訓:安宿に泊まるにしても風通しの良い部屋を選べ。

またひとつ旅で教わった。
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