沢木耕太郎に憧れて…PC.スマホのない旅⑦テロ頻発!タイ深南部パッタニー

パッタニーの街に入るまで数回の検問があった。
有刺鉄線や土嚢が置かれている。
機関銃を携えた兵士が乗客の顔をひとりひとり確認し、さらに杖の先に鏡が付いた様なもので車の下も確認していた。
パッタニーの市内の中心地であろう時計塔近くになると、他の地方都市と変わらない風景が広がる。
銃を携えた兵士があちらこちらにいる以外は。
私を乗せたロットゥーは時計塔を左に折れ、しばらく先のコンビニの前で停車した。
私も他の数人の乗客と共に降りる事にした。
特に宛があるわけではないが、今までの経験でコンビニ近くに安宿を見つけられた事が数回あったからだ。
だが、辺りを見廻してもホテルの看板を見つける事は出来なかった。
コンビニの向かいにある商店で、飲み物を買うついでにこの近くにあるホテルを尋ねてみる事にした。
その商店の店主は時計塔近くのホテルを勧めてくれた。

私は時計塔方向ヘと向かった。
時計塔の越えた左側に古めかしくはあるが立派な佇まいのホテルがみえた。
マイガーデンホテルだ。
とりあえずここにしよう。
バックパックを下ろし腹ごしらえも兼ねて街に出てみる事にした。
パッタニー王国時代の国王の銅像やその先にあるトレーニング機器が置かれた公園がある。
一介の旅行者から見たパッタニーの街は平穏そのものに見えた。
パッタニー川に掛かる橋を超えると旧市街地なのだろうか…古めかしい建物には多くの商店や食堂がみえる。
一軒の食堂でかなり遅い昼食を取った後、次の目的地であるナラチワート行のロットゥー乗り場を探すことにした。
ナラチワート行のロットゥー乗り場は直ぐに見つかった。
食堂の数百メートル先にあったからだ。
ロットゥー乗り場が分かればあとは安宿探しだ。
あちらこちら歩き回ってみる、街歩きも兼ねて。
私は当初、ここパッタニーで数日間のんびりしようかと思っていた。だが、思いのほか格安で、のんびり出来そうな宿を見つける事は出来なかった。

だいぶ陽射しの強いこの地で歩き回ったせいだろうか?
顔や頭から熱を帯びている様に感じる。
日射病や熱中症の類かな…と感じた私は
一軒の薬局でパラセタモールを購入しホテルへと戻戻った。
ゆっくりと静養することにしよう。f:id:superhero999:20200413121915j:plain