沢木耕太郎に憧れて…PC.スマホのない旅③タイ・パダン〜ハジャイ 赤バス

f:id:superhero999:20200408134715j:plainハジャイ行のその赤いバスはのろのろと乗客を拾いながら走る。
途中途中で停まっては様々な荷物をピックアップをもしてゆく。
当たり前の様に乗客も加わって流れ作業の様に座席の下にそれらの荷物を収めていく。
この心地好い一体感はなんだろうか?
それまで初めての異国の地で孤独を感じていた私だが、急にその場に馴染んでゆく自分自身を感じた。
その赤いバスはハジャイに向かって走る。
しかも先程までとは打って変わって猛スピードで。
運転手が控え目に掛けていたタイポップスのボリュームを上げたのだ。
大音量で流れるタイポップスのリズムに合わせて爆走し乗客を見つけては急停止する。
まるでジェットコースターのようだ。
今朝までの不安な気持ちはいつの間にか消え去り、何かワクワクする様な高揚感が高まって来ていた。